童謡シリーズ⑪ 「茶摘み」

童謡「茶摘み」の歌詞の中にあるように、「八十八夜」を代表するものは何といっても「茶つみ」です。「八十八夜っていつのことだろう?」と思われる方、八十八夜は立春から数えて八十八日目の夜のことです。現在の暦で5月2日頃に該当します。一般的に、この時期に摘み取ったお茶は美味しいと言われています。従って、「八十八夜」の前後に「茶摘み」のピークを迎えます。 
「茶摘み」は1912年(明治45年)に刊行された『尋常小学唱歌 第三学年用』が初出で、2007年には「日本の歌百選」に選ばれています。
1・2番とも、第3・4節は京都府宇治田原町に伝わる茶摘み歌「向こうに見えるは茶摘みじゃないか。あかねだすきに菅の笠」、「お茶を摘め摘め摘まねばならぬ。摘まにゃ田原の茶にならぬ」から取られたという言い伝えがあります。

一番の最後の一節「あかねだすきに菅の笠」 茜(あかね)の襷(たすき)を架けて茶を摘む、 すなわち、素手で摘んでいると指先に怪我をすることがあります。 その時、茜で染めた襷は傷薬になるので、 手にその茜成分を擦り込みながら作業を継続するという先人の知恵です。

目次